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“腹黒の騎士団・バトルロワイヤル・ツアー御一行様”の旅(前編) ◆0zvBiGoI0k ◆ 奇怪な因果によりどことも知れぬ星の下に集う六人組。 彼ら彼女らの心の内をほんの少し覗いてみよう。 己の世界を平和に繋ぐ友を生還させるため、手を尽くして主催を撃ち滅ぼさんとする者。 ただひとつの大切な『思い』を失くし、おぼろげにまつろう者。 想い人を蘇生させるため、孤独に優勝を望む者。 奪われたすべてを取り戻すために、避けない道を選んだ者。 この地で消えた、守れなかった命のため、死神の矜持のため戦う者。 いまだ意味は見つからず、けれど死ぬ意思だけは捨て生きる者。 誰もが皆、その心に留める思いは異なる。そもそも方針からして真逆の者さえいる。 いつ分裂しても不思議ではない砂上の楼閣。 だがこの場この時分においては共同体。互いが互いを利用し、つけこみ、喰い合う食物連鎖の関係だ。 三角形の頂点に立つ者が誰かは―――さて。 いずれにせよ、この六人はもうしばしの間を共に過ごすことになる。 崩れる時とは全員が真っ逆さまに落ちる結末の時だろう。 それが起こる瞬間を計るのは、神ならぬ身では確定を下すことはできまい。 呉越同舟、同床異夢。同じ舟に乗りつつも異う(ちがう)夢を持つ者達の旅は、まだまだ続く。 ◇ 南西エリアの大半を占める工業地帯。船着場や象の像、今は失き太陽光発電所もその一帯に置かれている。 工場が立ち並び迷路のように入り組んでおり、夜ともなれば一層侵入者を迷わせる。 ましてやまったく馴れぬ乗り物を操るのに必死であれば足元がお留守になるのも自然であり――― 「うわっ!!」 人型の金属の塊が倒れる音で一瞬周囲がざわめく。 その塊の内部にいる秋山澪もまた同様に動揺していた。 負傷はないが倒れた衝撃が脳まで伝わり前後不覚に見舞われる。 『大丈夫澪さん?』 機体の外から聞こえてくる平沢憂の声。ただ姉の唯に瓜二つの姿はなく、代わりにあるのは無機質な藍色の巨人。 今自分も乗り込んでいるブリタニア帝国の一般的なKMF、サザーランド。 「だ…大丈夫だ、このくらい!」 態勢を直そうとコンソールを握り直す。時間をかけながらもゆっくりと起き上がるサザーランド。 不格好ながらも、一応立て直しには成功する。 ままならない現状に澪はひとり葉噛みする。 当然の話だが、KMFとベースとではまったく勝手が異なる。 ベースも操作にもある程度勝手がいるが機動兵器の操縦などその比ではない。 飛行機か自動車を操るのが近いだろうが健全な女子高校生にはまだまだ遠い世界だ。 ジェットコースターなどという絶叫系アトラクションすら脊髄反射で逃げ出す澪には未知すぎる感覚だった。 はっきりいって、怖い。動かすだけでもこれなのだ。実際に戦いに使うのならどれだけの負担があろうか。 加えて、目の前を悠々と走る憂の姿を見てどうしても対比してしまう。 憂の乗る機体は自分と違ってスイスイ進んでいる。 足がローラーになっているから歩かせる手間がかからないことを差し引いても軌道にブレがなく綺麗に走っている。 境遇は自分と大差ないはずなのにどうしてこの短時間にああも操れるのか。自分との差は何なのか。 姉と同じく飲み込みが早いのは知っているがギターとロボットじゃ次元が違う。 才能の違い、ということだろうか。生まれつきに備えられた平沢憂だけの才能。 アニメとかにもよくあった。一般人が成り行きでロボットに乗ったらいきなり敵をバッタバッタとやっつけていくやつ。 やれ特別な力があったとか、親が昔凄い人だったとか、そんなありがちな物語。 けどそういうのは大抵主人公とかにだけ許される選ばれた特権だ。 主人公だから特別なんじゃない、特別な人だからその物語の主人公になれるんだと、私は思う。 それなら自分の立場は……端役か。 無様に足掻いて才能の壁に直面して、主人公を引き立てるだけのかませ犬。 紙面や映像で眺めていた時は同情したものだ。彼らにだって目的や願いのために一生懸命なのに、 主人公を軸にして回る物語では当然そんな努力は実らない。 視聴者として俯瞰する一方の側からすれば不憫で憐れで滑稽な光景。 艇で眺めているルルーシュや、主催の連中はそんな風に自分を見ているのだろうか。 そう思うとひどく腹立たしく、同時に自嘲してしまう。 こんな機械ひとつ動かすのに手間取る自分なんて上から見下ろす者達にとってはなんてことのない存在なんだろうなと。 けどいいんだ。私は主人公になんてなれないし、なるもりもない。 私が欲しいもの。たった一日前の、二度と戻らない日常だけを取り戻す。 そのためなら、端役でも悪役でも構うものか。 もしそんな願いが主人公にしか叶えられない行為だっていうのなら、 まずは、その幻想を殺さなければいけない。 正面のディスプレイを見つめ、ゆっくりと機体を走らせる。 届かない幻想(ユメ)を現実にするために。 □ そんな澪の悪戦苦闘振りを、澪の予想通りルルーシュは眺めていた。 ギャンブル船で移動拠点として購入したホバーベースの操縦室にて舵を取っている。 迎撃兵装がないのは困りものだが予想の範疇だ。次の放送で追加武装に上がってくるのだろう。 もっとも相手が機動兵器を手にしていない限りはこの質量だけでも立派な兵器だ。 動く棺桶ともいえないだろう。 さて、と改めて艇の前を走る2機を見る。 まず秋山澪。やはりというべきか動きがぎこちない。 今の今まで存在すら知らない兵器を扱っているのだから当然と言えば当然だ。 黒の騎士団のリーダーとしてもブリタニア帝国の皇帝としても軍団の「指揮」や「指導」は日夜行っていたが、 個人を一から教える「教導」というのはあまり体験していない。せいぜい目が見えず足も動かせない頃のナナリーを世話した位か。 基本的な操作方法だけを徹底的に教え込んだが、実戦投入できるレベルには程遠い。 ただの女子高生に騎士団の兵並の操縦を求めるのはやはり無理があったか。 それでも進歩はしているようだ。艇に搬入するのでも一苦労でこうして直線を走らすだけでも何度も倒れていたが、 今では動かすだけならそう問題ではない。思いの力、とでもいっておくか。 象の像へ向かうか、憂と澪の訓練か。ルルーシュが選択したのは両方だった。 戦略を教えても動かせなければ意味はない。まずは基本的な移動の仕方を教えてからの方が良いと判断してのことだ。 デュオには象の像を偵察するように依頼した。せっかく数がいるのだ、出来るだけ人材は効率的に使いたい。 工業地帯は迷路のように入り組んでおり、夜ともなれば一層進入者を迷わせる。 更にデュオからの報告では周りは大規模な破壊に見舞われているらしく、大型のホバーベースでは通れるルートが限定される。 そのため安全に通行できる道を確保するようにも伝えてある。偵察の足にはリーオーではなく小回りが利くバイクを使うよう奨めた。 危険人物に出会ったら無理をすることなく最優先で帰還するようにも言い含めてある。 何度も自分たちから遠ざけて酷使させるのは訝しられるとも思ったが意外にも快諾された。寝ずの番も慣れたものでこういった作業は得意分野だとは本人の弁だ。 MSのパイロットといっていたが、工作員としてのスキルも持ち合わせているらしい。 その上対人戦もこなし機械技術の知識も持っている。何らかの組織に身を投じているにしても少し過剰に思える能力だ。 おそらくは、個人でも最大の戦果を上げることを目的としたゲリラ戦に特化した特殊工作員。 デュオに対するルルーシュの見識はそういったものだった。 頼りになる反面、警戒の念は外せない。 バーサーカーとの最終決戦においても奇襲に失敗した桃子を唯一目撃しているため、迂闊に監視にも置けない。 両義式が不確定さによる不安要素なら、デュオ・マックスウェルは確定的な不安要素だ。 ちなみにその両義式は今もブリッジで睡眠中だ。 桃子も現在は休眠中だし出来れば二人で向かって欲しかったがデュオが声をかけてもすっぱりと断った。 隠密行動が得意そうではないのは分かるし疲労が溜まってるのも知ってるが、それにしてもこの和服寝過ぎである。 そんな奔放さに、未だここで生きているらしき不死の魔女の姿を思い出した。 とはいえ、今すぐ表面化する問題というわけでもない。 別段ルルーシュは優勝狙いでもなければ皆殺しも望まない。 スザクを無事元の世界に還し、二度と連れ去られることのないよう完膚なきまでに主催を叩き潰す。 それがルルーシュの基本方針。それ故に憂と優勝狙いの桃子、それに近い気持ちである澪を手駒に進めている。 デュオとて生半可な正義感や甘い理想に突き動かされているだけの男ではない。 最後には理屈や効率で非情な決断も出来る兵士の目をしている。いざとなれば、協調できないこともないのだ。 先の二名にしても、主催を討ち死者蘇生の業が手に入るというのなら契約の反故にもならない。 主催の『魔法』が特定個人にしか使用できないものであるのなら、話は変わってくるが。 憂に関しては……別に何の問題もない。筈だ。 結論としては、今切り捨てるべき人材ではないということだ。 まさに呉越同舟。意を違えながらも止む得ぬ事情で行動を共にする乗客達。 その航海の行方は、操縦桿を握る自分次第だろう。 デュオからの報告を待ちつつ、ルルーシュは艇を目的地へと向けた。 『ルルーシュさーん!ほら見てください、三回転半飛べましたよーー!!』 『ううう憂ちゃん危ないからこっちに来ないでぇえええ!!!』 ……余りにも場違いな声に舵を思い切り外れた方向に回しそうになる。 「憂……無理に動かすな。サザーランドはそこまで立体的な動きは構造上難しい。関節部が壊れるぞ」 『はーい。もーちょっとで四回転になるんだけどなぁ……』 戦闘用の機動兵器がフィギュアスケートの世界レベルの選手がごとく回ってる様は二重の意味で驚きだ。 ひとつはそんな発想に至ること、もうひとつはそれをこなす憂の適応性だ。 おもし蟹を補助道具付きとはいえ乗りこなしたり目を離した短期間に武器の扱いを覚えたりと、 飲み込みが早いのはわかっていたが、相手はKMFだ。そこまで期待はしていなかった。実際最初は澪と大差ないレベルの動きだった。 だが要点を押さえ、コツを覚えた後の実践レベルに至るまでの習熟はおそろしく早い。 バッティングセンターで初めてバットを握ったのに、隣でコツを拾い聞きしただけでホームランを打つようなものだ。 それが初めて銃を手にした少年兵同様の澪と差が開く決定的な違いだった。 攻撃を除外して、単純に動きだけなら訓練を受けた一般兵のそれを超えているのではないか。 ……KMFに芸術性を求めたりましてや競技大会に使用するなどルルーシュは知らないし、認めないが。 加えて、思いを奪われた憂の心境。 銃を握る覚悟や人を殺す決意といった、兵士として最低限必要なものが完全に欠如している。 おそらく本人にしてみれば新しい玩具を与えられたも同然なのだろう。 そして玩具で遊ぶことに、人というのは熱心にのめりこむものだ。 ゲームの敵を倒すのに子供は工夫を欠かせないし、容赦もしない。 これもまた、銃を撃つことに重みを感じている澪との決定的な違いだった。 『撃っていいのは、撃たれる覚悟のある奴だけだ』 ルルーシュの根幹ともいえるその信条からもっとも外れている存在である憂に嫌悪感はある。 だが、そうさせたのは他ならぬ自分であることも忘れてはいけない。 これまでのように、ゼロレクイエムという大義のため切り捨てていった敵、兵士、民衆。 そういった犠牲のひとりに憂もまた組み込まれていく。 犠牲とは、その後に続く結果があってこそはじめて意味を得る言葉だ。 スザクが死に、自分までもがここで終えたら、それはただの無駄死にだ。 何の意味もなく、ただ殺されただけ。そんな無駄で彼らの一生は終わってしまう。 大口を叩ける立場ではない。自分の勝手な都合を、勝手に世界に押し付けた。 だからその結末も勝手に、自分の手で生み出さなければならない。 平沢憂は確実に枢木スザクを―――『ゼロ』を生還させるための駒。 そう決めたのなら、最後までそれを貫かなくてはならない。今さら優しくしていいはずがない。 この目的を完遂できたのなら、姉への思いを奪われた悲しき少女の生も、無為なものではなかったと証明してやれる。 それしかもう、彼女にしてやれることなんて自分にはないのだから。 舟を動かす舵が、少しだけ重くなった。 ◇ 程なくして、目的地に着いた。 この場で戦闘は起きなかったらしく瓦礫のひとつなく整然と建物が立ち並んでいる。 ここは工業地帯のさらに限定的な空間―――倉庫群。 デュオからの連絡待ちの状況で、桃子が休み式がいる以上「黒の騎士団」としての活動、会議も控えておくべき。 故に近場のこの地区を憂らの訓練場所も兼ねて移動していた。 そして到着した倉庫群だが……うす暗く視界が開けていない。 電灯の数が少ない工業地帯全域にいえることだが、ここの暗さはひとしおだ。 建物内でなくあくまで複数の倉庫の集まりである為安定した光源もない。KMFの照明ではたかが知れている。 少々危険だが、ホバーベースのライトの出力を上げるべくコンソールを操る。 『うわっ』 『きゃっ』 大光量が奔りコクピット内の二人も目を瞑る。そこまで照らしてようやく、この一帯の全貌が明らかになった。 『わー、たくさんありますねー』 『五…十…十二個あるな』 澪の言う通り、目の前には十二のコンテナがダース単位で林立されている。 大きさはちょうど平均的な一軒家―――KMFやMS位ならすっぽりと入りそうな位のサイズ。 いかにも、といった箱だ。 『やっぱり、中に何か入ってるんでしょうかね?』 『その可能性は高いが……おそらく大半はハズレだろう。主催がそこまでの施しをするはずがない』 ここに戦況を優位に運べるものが隠されている可能性は確かに高い。 ルルーシュの考えが正しければ、機動兵器クラスのものが。 だが悪辣な主催のこと、そう簡単に物品を渡すことがないのは分かりきってる。 ホールのように一定の条件を満たさなければ手に入らないか、そもそも内容物がハズレか。 『……じゃあ、放っておくのか?』 「いや、とりあえず見ておいてくれ。特に手は出さなくていい、開く条件などが書かれていないかを―――」 澪の問いに答えてる途中、操縦室の通信機から音が漏れる。 デュオの持つ通信機には手を加えこの陸上艦の通信機能と繋いである。 憂と澪のサザーランドも同様だ。回線をオープンに開きこの場にいる全員に情報を共有させる。 ついでに仮眠中の二人を起こす目覚まし代わりにもなるだろう。 『聞こえるかルルーシュ?象の像だがダメだぜありゃ、人っ子一人もいやしねえ』 「一人も……ですか?どこかに戦闘の跡は?」 『ここからだとちっと離れてるが双眼鏡で覗いた限りじゃ何の痕跡もない、完全な手つかずだ』 予想を下回る結果にルルーシュは逆に驚く。 スザクがいるのなら良し、いなくとも情報と手駒を集められればそれも良しとしていたのだが まさか誰もいないことになるとは思いもよらなかった。 「俺達のように奇襲を警戒しているのでしょうか」 『それにしたって立案したゼクスがいなくちゃ集まるもんも集まらねえだろ。 多分、本当にここには誰もいないんだよ』 「―――つまりは、その情報源であるサーシェスという人のブラフだったか、」 『ゼクス達がどっかでトラブってるかってことだな』 結論すると、その二択となる。 どちらが正解かは―――正直計りかねるところだ。 ゼクスが虚言を使う人物でなく、サーシェスが張五飛曰く「胡散臭い」という証言を纏めると前者の割合が高いが…… 「……とにかく、一度戻ってきてください。こちらにも少し気になるものを見つけたので」 『へえ、何かあったのか。なるべく早めに戻るぜ』 通信が切れたことを確認する。それから会話を聞いていた二人にも言葉を向けた。 「そういうことだ、さっき言ったとおりに調べてみてくれ」 『はーい』 『……分かった』 今の通信で式も、少なくとも桃子は眼を覚ましたはずだ。 外の光景を見ると、憂はもちろん、澪も意思通りに走らせる程度までにはなったらしい。これなら事故を起こすこともあるまい。 デュオも間もなく戻ってくる。その間に少し思考を閉じておきたい。 椅子に座り、意識は最低限に保ちつつ、瞼を閉じて脱力する。 ほんの僅かな間だけ、ルルーシュは休息の時間を過ごした。 ◇ 「へえ……こりゃまた大層なもんがあったな」 「それでどう思いますデュオさん、何か思い当たるものがありますか?」 偵察を終えたデュオが倉庫群に着いて一番の開口はそれだった。 MS一機が収まりそうなコンテナが十二。ルルーシュが自分に意見を求めるのも分かるというものだ。 「まあ確かにMSが詰まってそうな大きさだが、首輪と同じで扉も接合部もないんだろ? だったら俺にどうこうできるもんじゃないさ」 戻った矢先にデュオは立て続けにバイクからリーオーに乗り換えコンテナを観察している。 こういうのは直接見ないとハッキリしない。けどそれは先に二人の少女がやっていたのでそれ以上の意見も得られなかった。 「しかしこれ全部ガンダニュウム合金か?どこから持ってきたんだよこんな量……」 ガンダニュウム合金は環境上宇宙でしか精製ができず、製造コストも高いため量産機への採用は見送られている。 ガンダムのような生産性を無視した高性能機のみにしか使われてはいなかった。 ―――デュオの時間軸から少し先の世界では幾らか純度を下げた上で新たな量産機の装甲材に採用されることになるが、 そんな未来など与り知らぬ身であるデュオはこれを解決する手段は二つあると踏んでいる。 一つは、帝愛が資金提供を行ったこと。 開会式をはじめ放送であれだけ派手に金金言ってた連中だ。 開発コストなんて度外視してもお釣りが返ってくるほどの援助をしていたって不思議ではない。 二つ目は、少しばかり無理が出るが、時間移動で調達したこと。 ルルーシュからは異世界の存在を、五飛からは時間軸の違いを認識させられたデュオには十分考えてしまう可能性だ。 この場合、決め手になるのはどちらが負担が少ないかであるが、 『魔法』の原理やら労力なんてこれっぽっちも見当がつかないデュオでは考えが及ぶわけもない。 「これが全てその金属で出来ているとしたら…強度はどれほどになるのですか?」 「リーオーのライフルじゃ十発撃ってようやくへこむくらいだ。 装甲もかなり分厚くされてるみたいだし、外部から壊すのはかなり手間だぜ。 式、どうだ?こいつも「視えにくく」なってんのか?」 リーオーの掌に乗せている式にも話を振る。 どうやらデュオが戻ってくるまでずっと眠っていたらしくさっきの通信でようやく目が覚めたようだ。 死を視るという特異なる眼を持つ少女は貴重な魔術的な見地(デュオ達の想像としては、だが)を教えてくれる。 「ああ、同じだ。「線」がまったく視えない。切った張ったで済むような問題じゃあないな。 ―――けど、それも四つだけだ。あとの八つはしっかりと視えるよ」 式によれば「線」がある部分ならそこにナイフでも指でも通せばどんなものでも切断できる、ということらしい。 それの対策は施してあるのは四つだけ。その中に何かが入ってるのは明白だ。 「じゃあ、あとの八つはダミーってことか。中は空か、最悪トラップでも仕込まれてるかもな。 何でえ、結局骨折り損ってコトか」 「いえ、そうでもありません」 「あん?」 割って入るルルーシュの声。モニターに映る表情はどこか得心がいったような顔だ。 「これに使われてる材質、魔法が首輪と同じ仕様であるのなら確かに開錠は難しい。 ですが、翻せば首輪を外す術さえ分かれば同じ要領で開けられるということです」 回りくどい言い方に少し頭を捻るデュオだがそこは工作員としての知識を併せ持つガンダムパイロット。 暫くしてその真意に思い当たる。 「―――首輪を外した奴用の、特別ボーナスってところか」 「ええ、その公算が非常に高い」 『首輪を外すのもゲームの内』、揚陸艇でデュオとルルーシュが考察した問題。 これが真実として、外した者が次に取る行動を仮定してみる。 そも首輪を外そうとするのは大半がゲームの脱出、主催への反抗を志す者だ。 そして己の命を握る首輪を外せば、あとは堂々と反旗を翻すか、脱出の手段を講じるかとなる。 だが、首輪の存在を抜きにしても主催の力は計り知れない。 多数の強者、異能者を瞬時に連れ出し強力な武器を反抗も恐れず投げ渡す。 これだけでもその強大さは瞭然だ。 だから、ここに眠るのはそれを埋める道具。 首輪を外す頃にはゲームも佳境に入っているだろう。生きた参加者も数を減らし残っているのは力ある者、知恵ある者。 そうして選別された人間に送る最後の餞別。この牢獄を抜ける箱舟、もしくは飼い主気取りの人間へ突き立てる牙。 「……それにしたってよ、こんなホイホイ用意してやるもんか、アイツらがよ?」 ここまでさんざ下劣に追い詰めてきて最後に特大の施しを与える。こんなことをされても胡散臭いことこの上ない。 「分かっています。当たりの四つにしても時間制限があったり、定員が決まっていたり、 中途半端に使えないものばかりなのでしょう」 ―――『大当たり』はせいぜい一機。大方、限られた脱出の切符を求めての同志討ちでも期待してるのだろう。 ―――もし、本当に何の不備もない高性能機や脱出艇があったのなら、それがおそらく内通者の差し金だ。 ―――己の内にのみ秘した情報を思い浮かべ、ルルーシュは十二の鉄塊を見渡した。 「とはいえ、開けない以上ここにいても仕方がありません。そろそろ移動しましょう」 「そうだな、でどうする?やっぱ像には行くのか?」 「ええ、人が集まってないとはいえ施設の一つなら何らかの手掛かりもあるでしょう」 人材と情報の収集という目的は果たせないが、逆にいえば隠されている設備などが手つかずともいえる。 そちらのメリットを考えた方が有意義だ。 「じゃ行くか。一応それが通れる道は幾つか探しといたぜ。 けどほとんどは瓦礫なんかがゴロゴロしてるからスムーズに行きたいなら撤去作業が必要だな」 ルルーシュの指示通りにデュオはここから目的地までの道のりのルートは複数見繕っておいた。 通行止めの道もMSがあれば片づけられると思ったので幾つか枝分かれして組み込んである。 「分かりました。それではなるべく近いルートで。 デュオは障害物の撤去をお願いします」 「おいっ俺かよ……つっても他にいねえか。やっぱアイツらじゃ無理があったんじゃないか?」 一端艦内に戻り格納庫へ向かう途中にコックピットから降りた澪と憂とすれ違になったが、 どちらも疲労の跡が強く残っていた。 憂に関しては、子供が夜まで遊び続けたような、一種の爽快感のようなものを覚えていた方が気になったが。 どれだけ決意が高かろうと所詮は銃の握り方も知らない高校生。自分たちとは土台が違う。 「いえ、そう捨てたものじゃありませんよ。澪も着実に順応しているし、特に憂の飲み込みの早さは驚かされた。 この短期間であれだけ動かせるのは余り見た機会がない」 ルルーシュについてデュオは殆ど知らないがその戦術眼と先見性は確かなものだ。 その男がこう評価するほど平沢憂の才能は際立っているということか。 「……動けるのと戦えるのは別問題だぜ。あんま無理難題吹っ掛けるなよ」 「無理は言いませんよ。ただ出来ることは精一杯やってもらいます」 「おい、そろそろ降ろしてくれないかな。それともオレもこのまま付き合わせる気か?」 リーオーの手元から式の声が届く。無論そんな気はないので手を下ろし地に立たせてやる。 そのまま工場を出て、ベースを誘導させるために機体を歩かせていった。 ■ 鉄の原生林、人工でありながら意図されず生まれた迷路。 迷い込んだのは五名を乗せた一艇の艇。 案内人は土偶色の人形。親切に、舟が進むのに邪魔な石をどけてくれる。 抜けた先には目指していた場所が見える。 (この場所……見覚えがある。バーサーカーと鎧武者が戦っていた光景に。 ここからあの怪物を発電所まで運びこんだということか……) まどろみの中垣間見た大英雄と戦国最強、それに付く金眼の青年の映像とその想い。 周囲の光景はほとんど光に包まれぼやけていたが実際に近づくと不思議と既視感を感じる。 この地点で彼らはその命を未来の為に燃やし、果てた。そんな確信が自然と持てた。 開けた土地に巨大なホバーベースは危険のため身を隠し、デュオはそのままリーオーで、 憂と澪はサザーランドに乗せ、その肩にそれぞれルルーシュと式が担がれる形で像へ進む。 「憂、余計な動きをするなよ。振り落とされてはかなわん」 「大丈夫ですよ、私もう上手に動かせるんですよ!」 「……ちゃんと使えるのか?前のめりに倒れて潰れるとか漫才にもならないぞ?」 「ば、バカにするな!それくらいちゃんと出来る!」 桃子は待機状態。甲板で秘かに周囲の索敵を行わせる。 「ステルスは慣らし程度でいい。今の内に体を起こしておけ」 『りょーかいっす』 像は森のはずれに静かに佇む。見守るように、蔑むように。 守り神かも知れないし、祟り神かも分からない。 いずれにせよ、旅人は目的地へとたどり着いた。 ■ 「……象だな」 「象ですねー」 「象……なんだよな」 「象でしかないだろうな」 「象だろ、どう見ても」 (像っすよねぇ) 十人十色。ただし総意は統一している。 ようするにこれは【象の像】以外のなにものでもない。それだけである。 神話に出てるような抽象的な姿はしておらず四足歩行、冠や宝石で装飾されてある。 だが一番明確な違いを挙げるなら、その大きさだ。 最もポピュラーな象であるアフリカゾウの全長は平均して5~7メートル前後。 対してこの像は10mはゆうに超える。単に目立たせるためにこれだけ大きくするというのも不自然では、ある。 「ルルーシュさんルルーシュさん、これにも中にロボットが入ってるんですか?」 「いや、さすがにそれはないだろう。……多分」 これに機動兵器(そんなもの)を隠すのはさすがに露骨すぎる。 こんなだれが見たって怪しいものに隠すほど主催も内通者も馬鹿げてはいないだろう。 「これも例の合金なのですか?」 『……いーや、そんないいもんじゃなさそうだな。壊そうと思えば簡単にいけると思うぜ』 リーオーに乗ったまま像の材質を値踏みするデュオ。件のガンダニウム合金とは違く通常火器で破壊可能らしい。 壊されても構いはしない、ということか。 像から少し離れて上を見上げる。すると確かに背中の部分に明らかに不自然な突起が見える。 揚陸艇で見通した【バトルロワイヤル観光ガイド】に記されていた情報を思い出す。 【E-3/象の像】 名前の通りの象の像です。 象は富と繁栄の象徴です。賞金の使い道を考えながら優勝祈願をしてみましょう。 【マル秘情報!】 象の背中には聖人様が乗っています。決して触れないように。バチがあたりますよ! (”バチ”というのが俺たちに対するペナルティなのか、主催に不都合なことを隠すブラフなのか…… 判別するためにも直に見る必要があるな) もちろん頂上に飛びつく跳躍力も取りつく筋力体力もルルーシュには絶無だ。 そうでなくても腕を負傷しているのだから。 像と同サイズのMSならカメラのズーム機能も使い鮮明に確認できるだろう。 「デュオさん、象の背中になにか見えますか?ガイドによれば人が乗ってるらしいです」 『背中?…ああ、いたぜ。かなりちっちぇえな。分かってなくちゃ気付きにくいぞこりゃ』 10数mある象に比べ背中の人は1m強、原寸大の人間の大きさだ。 予めこの情報を知ってなくては目に留まり難い。 この像の大きさもこれを隠すための措置とも解釈できる。 『けどよ、特に怪しいものは仕掛けられてないぜ。ガイドには何て書いてあるんだ?』 「……触れるとバチがあたる、だそうです。 ハッタリ、と言いたいが本当に何らかのペナルティがかかるかもしれない。手を出すのは控えておいた方がいいでしょう」 記された’バチ’が何を意味するか、この像の役目はなんなのか、まだまだ情報は少ない。 触らぬ神にたたりなし、とはこのことか。 「とりあえず降りて来て下さい。仕掛けがそれだけとも限らない、足場のあたりも探ってみるべきでしょう」 返事を返し、ゆっくりと膝を折るリーオー。 必要なものはほぼ揃っているが。今の内に自販機の内容も確認しておきたい。 「澪。自販機は見つけたか?」 周囲の警戒は憂に、遠方からの監視を桃子に、澪には自販機の場所と内容を見るように言っておいた。 式は一人気ままにうろついてるが、あれでも警戒はしてるのだろう。 自販機は像の土台の端に置かれていた。 百聞は一見に如かず。デュオとルルーシュは自販機のディスプレイの正面に立った。 自販機の前でしばらく話しこむ二人を澪は離れて眺めている。 こうなっては蚊帳の外だ。機械だの魔法だのなんてものを知らない澪にはこうして指示をこなすことしかできない。 悔しいが、今はもう己の限界を冷静に推し量ることができてしまってる。 こうするのが最善だと、理解できてしまっている。 ……そんな自分の冷静さが、嫌になる。 こうして待ちぼうけを食らってるよりも周りの警戒がてら操縦に慣れるほうがましだ。 そう思ってサザーランドに戻ろうとしたが、 ぼんやりと、ひとり立ち尽くす式を見て思い直った。 「……なに、見てるんだ?」 そう、式はどこかを見ていた。像ではなく、その足元の土台のあたりをじっと凝視している。 それが気になって、声をかけてしまう。 「――――――ズレている」 「へ――――――っ!?」 普段は透明で灰色の瞳が、深みのある蒼色へと変わった気がした。 それを視た瞬間に、また背筋が凍った。 笑みを浮かべているわけではない。眼そのものに『力』が宿っていた。 それだけなら勘違いで済むものだが、デイパックに突っ込んだ手がおかしな色合いの歪な短剣を取り出してきたからより剣呑さが増す。 そのまま像へと歩き出し、土台に手が届くまで近づいて――― 一閃。 するとバターを切るように土台に線が入り、 そこから一部の部分だけがズルリと崩れて落ちた。 「!?……え、これって―――」 「やっぱりか」 壁が落ちて現れたのは、深い闇。 光が届かないほどに奥が深い通路が姿を現していた。 いや、通路というよりは洞穴に近い。 「ここに隠し扉があるって―――分かってたのか?」 発見した式に問いかける澪。 壁の亀裂なんてどこにも見当たらなかったのにこの少女は隠し場所をピタリと当てた。 「いや。けど線がズレていたからな。おかしいと思っただけだ。 ここを開けたときに石でも詰まってたんだろ。意図してかは知らないけど」 この扉には幾多もの見えない仕掛けを施されていた。 表面の凹凸、影の付け具合、魔術を使わずしてキャスターすら欺いたものと同一の隠匿性。 直視の魔眼により捉えるモノの存在限界の線。 物探しにおいては確たる才を持つ青年に一度解放された際に扉の間に小石が挟まり僅かな隙間を生み出していた。 予め計算していたかは、今となっては計れないが。 その一本の軌道が途中で断ち切られたようにズレていたので気になって斬っただけだ。 扉が現れたのは、あくまで結果でしかない。 「物探し……上手いんだな」 「それは専門外だよ、今回はたまたまだ。 ……アイツみたいな器用な真似、オレには出来ない」 その言葉には、どこか哀しさが込められていた。 丁度、澪が船の一室で問うた質問に答えた時の虚無感に似ていた。 「どうした澪!……っこれは―――」 騒ぎを聞きつけてルルーシュ達が駆け付ける。 目の前に映るのは、短剣を持つ式と、その傍に立つ澪と、ぽっかりと穴のあいた空間。 「隠し扉か……地下に通じてるみたいだな」 デュオが顔を覗き込む。 確かに外の光で僅かに見える通路は緩い下り坂になっている。 中に明かりはないらしく電灯なしでは通るのは危険そうだ。 「―――て式、オマエどこ行くんだよ!?」 「どこって、見れば分かるだろ。中になにかあるんだから隠してるんだろ?」 見れば分かる、その通りだ。 式は空いた扉の先へ乗りこんでいるのだ。デイパックから懐中電灯を引っ張り出している。 「いやそれは分かるけど、そうじゃなくてだな―――」 「わ、私も行く!」 デュオの制止を遮るように澪もまた式に続こうとする。 一寸先が闇の空間に飛び込むのは気弱な澪ならずとも勇気が要るがそれを押し切るように飛び込む。 「待て、澪」 すると、今度はルルーシュが止めにかかる。 独断で動くなと命令するのかと思えば、左手に持ったランタンを差し出してくる。 「これを使え、懐中電灯では心許ない。 それと通信機を持っていけ。通路を抜けたらすぐに連絡しろ。 危険と思ったらすぐに避け、いいな?」 ランタンを手渡され指示をもらい少し戸惑う澪だったが、 それがルルーシュから始めての指令だと理解し、深く頷いて先を行く式を追いに向かった。 闇に消えていく女子2人を見送って、デュオはルルーシュの方へ視線を移す。 「おい、いいのかよ?」 「問題はありません。これまでの施設で罠は全くといっていいほど設置されていなかった。 殺し合い以外での死亡は主催の望みではないのでしょう」 納得できる意見ではある。 悪趣味極まりないこの遊戯で求められるのは殺し合いという行為。 施設の仕掛けはそれを盛り上げる要素に過ぎない。 三回目の放送で遠藤が言っていたように、罠や事故で死ぬ形での脱落はお断りなのだろう。 こちらにとってみたら、ありがた迷惑でしかないが。 「それに式さんがいれば大抵のことには対処できるでしょう。何かあればすぐに退避するようにも言い含めてあります。 俺たちは今の内にこれからの進路を考えていましょう」 状況を聞くといって背を向けサザーランドに乗りこんでいる憂に歩き出すルルーシュ。 その姿を怪訝に見るのは、やはり穿ち過ぎなのだろうか。 時間を重ねるごとに疑念は深まる。親友の間柄だというスザクとも名前と顔以外には大して聞いていない。 頼りにはなる。だが過度に信頼しては付けこまれると抱く程度には距離をおくつもりだ。 疑心暗鬼になっては元も子もない。腹の内がどうあれまだ暫く付きあっていく関係にあるのだから。 頭を掻きつつ、デュオも機体のチェックのためリーオーへ歩き出した。 そこでふと、少し思い立ったことがあるので振り返った。 「そういえばよ、ルルーシュ」 「なんでしょう、まだなにか?」 「大したことじゃないけどよ、その敬語使いやめねえか。年だって俺より上だろ?」 少しの間を共に過ごして分かったが、敬語を使うよりも澪や憂に語りかけている姿の方がルルーシュの素であるようだ。 ハイスクールの三年なら十七か十八歳。自分よりも二、三年上だ。 目上の相手に気を遣っているというのなら些か気が悪いし、 コイツの腹を探るにも、なるべく対等な立場でありたいと思ってのことだ。 その胸中を知ってか知らずか、ルルーシュは暫く顔を呆けさせて、 「―――そうですね、ここでは貴族だとかいったことも意味を成さない。 では―――暫くの間だがよろしく頼むぞ、デュオ」 「おう、よろしくやっていこうや」 この時、両者の距離が一歩縮まった。それが幸運かは、まだ分からないが。 時系列順で読む Back アディオス アミーゴ! 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英数字の本編用語集 【Fate/stay night vs 戦国BASARA】 【GNホンダム可翔式】 【Hanepedia】 【(J・S・J)】 【UUU】 【戦国BASARA vs Fate/stay night】 作中で幾度となく行われる対決カード。ホンダムVSバーサーカー、幸村vsライダー、信長vsアーチャーなどどれもが熱い名勝負である。 この2作品が本ロワにおけるいわゆる超人枠なのでこの対決も必然である。 サーヴァントは過去の英雄の現象なので戦国武将もある意味サーヴァント―――英霊といえるかもしれない。 英語交じりに六刀流かます伊達政宗やどうみてもロボットの本田忠勝もTYPE-MOON世界なら別におかしくない……かもしれない。 【GNホンダム可翔式】 アニロワで定番となっているクロスオーバー合体技。だが3rdでは一味違う! 本ロワの注目カード、本多忠勝ことホンダムvsバーサーカー。三度目の激戦により遂に胴体ごと地に落ちるホンダム。 だが勝敗は決していなかった。何故ならまだ彼の相棒、ガンダム馬鹿こと刹那・F・セイエイがいるのだから!! トレーズより託されたGNファング、KMF用の飛翔滑走翼に徹甲砲撃右腕部が戦国最強の欠損を補う。 KMFがなければ無用の長物、だがそんな無理と道理など世界の変革を願う信念が駆逐する! その結末は、どうか本編を見て確かめて欲しい 【Hanepedia】 阿良々木暦の脳内に届く音声機能付き百科辞書。彼の支給品の詳細について教える。 説明後の「なんでもは知らないわよ。知ってることだけ」は決め台詞。なんと第一回人気投票で台詞部門第三位を獲得した。 【(J・S・J)】 読み方は「ジェット・ストリーム・ジョージ」。 似ているが園崎魅音ではない(ちなみに魅音はこれ→(・3・)あるぇー)。 荒耶宗蓮、ディートハルト・リート、言峰綺礼というCV中田譲治氏の三キャラクターをまとめてこう呼ぶ。 ディートハルトが出てきた際に住民の間で「マーボー(言峰)も出して(J・S・J)にしようぜ」という ネタが出ていたのだが、その後きちんとフラグが立った上でマーボーが降臨したため正式に結成となった。 中田譲治氏といえば渋い声質が有名で、ジョージキャラ同士の掛け合いとなればその渋さも倍増である。 現在あらやんがかまやん状態なので正確には(J・S・J)ではないのだが、 住民の中にはかまやんの声を脳内でジョージボイスに変換している猛者もいるとか… 完全に余談となるがレイ・ラングレン、枢木スザク、忍野メメというcv櫻井孝宏氏のキャラも3人いるのだが (J・S・J)の影に隠れたのか(J・S・S)(ジェットストリームサクライ)と呼ばれることはまるでないのだった…… 【UUU】 これは本ロワにて新規に発見されたうんたん症候群の症例について記したレポートである。 症例:UUU 正式名称:UUS(Unlimited Untan Syndrome)のUiはヤンデレ症状 別名:トリプルU U6もしくはUU保持者の憂がバトルロワイアルという極限状態でさらに症状が悪化した状態。 因みに上記に記載してあるUUSとは「無限のうんたん症候群」の略である。 感染度が飛躍的に上昇する「U」の文字が三つになったことで、姉のためにマーダーになりました。 ヤンデレでとても危険です。ご注意ください。 また、バトルロワイアルの経過と共にもう一つ症状が発見された。そのUUUより強力な症例を下記に記す。 症例:UUUUU 正式名称: Ui who has killed the UUS has been Unaffected by a Uncanny crab. ≪意訳:UUSを消した憂は怪異の蟹によって想いを失くしました≫症状 別名、クインティプルU(仮称、この他の略称を求む) UUU症候群を超えた先にある狂気の境地。憂の心に歪が生じた折におもい蟹と契約したことでワープ進化を果たした。 もやしの制御下ではステルスモード。しかし、標的の阿良々木さんを見つけると狂気化。 ゴスロリ姿でヨーヨーとおもし蟹を操り阿良々木さんをブチ殺しにかかります。 シスコンも卒業したため、もう姉の唯でも止められません。さらに残念なことにもやし依存症も発症したため、もやしだけしか彼女を止められません。 (なおヤンデレは多分継続中。少なくとも阿良々木さんともやしに対して病んでいます。) 皆さん蟹に乗ったゴスロリを見かけたら警戒レベルを上げてください。特に阿良々木さんは死を覚悟して頑張って逃げてください。
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【DOL3rd銀魂からの出展支給品】 【DOL3rdドラえもんからの出展支給品】 【DOL3rd未来日記からの出展支給品】 【DOL3rdめだかボックスからの出展支給品】 【DOL3rdAngel Beats!からの出展支給品】 【DOL3rdバトルロワイアルからの出展支給品】 【DOL3rdいちろ少年忌憚からの出展支給品】 【DOL3rd参加作品以外の出展支給品】 【DOL3rd現実からの出展支給品】
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【参加者名】悪魔のフラグ建築士 【トリップ】◆0O6axtEvXI 【所属ロワ】kskアニメキャラバトルロワイアル 【ロワ内性別】 【外見設定】黒いバリアジャケットに身を包んだ高町なのは@魔法少女リリカルなのはStrikerS 【特徴その他】 【書き手紹介】 【登場話:話】
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オープニング――《開会式》 ◆tILxARueaU その日、少女は見知らぬ密室で目を覚ました。 たたみ一畳分ほどの狭い個室。家具やインテリアの類は一切置かれておらず、生活味は皆無。 少女を囲うのは四方の白い壁。傷や汚れがまったく見当たらない完全無欠な白い壁。 左の壁には自身の姿を映し出す鏡が、右の壁にはインフルエンザ予防を呼びかけるポスターが。 正面の壁には暗闇を映し出す小さいモニターが、そして後ろの壁にはノブ式のドアが一枚。 狭い空間、こじんまりとした世界、隔離環境、押し寄せる不安。 少女の頭にあるうさぎの耳のように大きなリボンが、ぴょこんと跳ねた。 「……ここ、どこ?」 少女――その正体は私立龍門渕高校二年、天江衣。 年齢に相応しくない小学生のような容姿を持つ、彼女。 状況を理解した上での反応はまったく子供らしく、見た目相応。 怯え、震え、驚き、潤み、安寧を求める仕草。 そんな天江衣に追い討ちをかけるかのごとく、《はじまり》は始まろうとしていた。 正面の壁に埋め込まれていたモニターが、パッと明るくなる。 映し出された映像はどこかの舞台、ニュースなどでよく見る記者会見現場のようだった。 壇上に、一人の男が立っている。 黒いサングラスに、剃り残しが若干わかる髭面、中年男性。 着衣は似合わぬほどの正装。ベージュ色のクラシックスーツだった。 『――…………おはよう、諸君。まずは自己紹介をしておこうか』 モニターの中の男は、天江衣に語りかけるように壇上でマイクを取る。 こなれたような、一方で緊張しているようにも窺える、曖昧な立ち姿。 天江衣の視線は映像の中の男に釘付けになり、そして男は告げた。 『俺の名前は遠藤勇次……そして我々は帝愛グループ……今から諸君らには、殺し合いをしてもらう』 ◇ ◇ ◇ 壇上に立つ男の名前は、遠藤勇次。 消費者金融を主体とする日本最大規模のコンツェルン、『帝愛グループ』が傘下である『遠藤金融』の社長にして――ヤクザ。 今回の《開会式》は、男にとっての晴れ舞台、躍進を遂げるための第一歩とも言える重要な仕事だった。 『殺し合い……と言ってもただ言葉通りにすればいいってわけじゃない。そこにはルールを伴う。 これはそうだな……《バトルロワイアル》という名のゲーム大会、そういう企画なのだと受け取ってくれ。 そして、今この映像を見ている諸君らこそが参加者っ……! 現地に立ち、命のやり取りをする張本人たちだ……!』 それら、遠藤なる人物に関する情報はまったくと言っていいほど持たないが、『帝愛』には深い関わりを持つ男が一人。 他数十名と同じ待遇、変わらぬ境遇で、あくまでも参加者の側として遠藤の演説を見ていた。 「帝愛だと……!? 馬鹿な……こっちはなにも聞いておらん、なにも聞いておらんぞっ……!」 憤慨しながら壇上の遠藤を、忌々しくもモニターの外から睨みつける壮年の男――名前は利根川幸雄。 『帝愛グループ』という組織の中でも最高幹部としての地位につく彼は、遠藤という男をまるで知らない。 このような演説を取り仕切るからにはそれ相応の重役であるだろうに、利根川は遠藤を知らない……知らないのだ。 『……フフ。こんな末端にいた人間の顔、あなたが把握していなくとも無理はない。 しかしようやく、ようやく俺にも運が巡ってきたってことなんですよ……おっと、今のはただの独り言だ』 遠藤はモニターの中から、まるで特定の個人に語りかけるように独り言を喋る。 その対象が他でもない利根川であったなど、このときは混乱ゆえにわかりもしなかった。 「くっ……! いったいなにが起こっているというのだ……!」 最高幹部である利根川にも詳細を知らされていない、『帝愛』主催の一大イベント。 遠藤の語る《バトルロワイアル》とはいったい、どのようなものなのだろうか。 モニター上では、説明の続きが為されようとしていた。 ◇ ◇ ◇ 『さて……では先ほど少し零したルールについて、詳しく説明していくとしようか。 と言っても、このルールというのがなかなか複雑っ……。俺では上手く説明できるかわからない。 なので、我々は説明係としてとあるゲストをお呼びした……ここは俺に代わり、彼女に説明してもらうとしよう』 遠藤の言葉に促され、舞台袖から一人少女がとてとてと、ゆったりした歩みで壇上に近寄って来る。 一見しただけで教会のシスターとわかる、特徴的な格好。外見は酷く幼い、小学生くらいの容姿。 遠藤はその少女を隣に置き、こう紹介した。 『彼女の名前は「献身的な子羊は強者の知恵を守る(Dedicatus545)」……発音が難しいな。 それとも「Index-Librorum-Prohibitorum」……いや、今は「自動書記(ヨハネのペン)」と紹介したほうがいいか?』 なにやら楽しそうな遠藤に、少女は軽く告げた。 『インデックス――で、構いません』 自身が複数持つ肩書きの中で、最も簡潔なその名称を。 これに一番の驚きを得たのは――彼女の姿をモニター越しに見ていた、この少年。 「……インデックス!? おまえ、そんなところでなにやってるんだよっ!」 寝癖と見紛うほどのツンツン頭、ラフなワイシャツ姿、滾る若さ――名前は上条当麻。 壇上に立つインデックスなる少女、彼女が昨日まで居候していた家の家主である。 ……ある一件で記憶を失った彼には、知ることができない。 今の彼女が、インデックスのもう一つの人格とも言うべき『姿』であることに。 それが一度、幻想殺しの右手で殺したはずの存在だったということにも、彼は気づけない。 「おまえ、そんな堅苦しい印象のキャラじぇねぇだろ。演技か……? いや、魔術で洗脳でもされてんのか?」 ならそんな幻想、俺が今すぐにでもぶっ壊して――と、上条当麻は的外れなことを吼える。 彼の言動など気にもかけず、壇上のインデックスは参加者たちに対しての説明を開始する。 『まず――この催しは《バトルロワイアル》という名称があると認識してください。 あなた方が呼称する上では、《ゲーム》でも《殺し合い》でも、なんと呼んでいただいても構いません。 趣旨は先ほど彼が告げた通り、殺し合いです。参加人数は全部で65名。一人になるまで殺し合っていただきます。 理解していただけましたならば、細かい説明に移りますので、ご覧のモニターの下手にあります引き出しを確認してください』 見ると、モニターの下側に小さな取っ手があった。 上条当麻はインデックスの言うとおりにこれを引き、中を確認する。 リュックサック型の黒い鞄が一つと、A4サイズほどの紙が一枚、それと封筒が収めれていた。 『黒い鞄は《デイパック》、紙は《地図》、封筒の中身は《名簿》になります。 封筒の中身はまだ開けず、中に名簿が入っているということだけ認識し、後で確認してください。 名簿にはバトルロワイアルの参加者である65名……から13名を引いた、52名の人名が記されています。 未掲載の13名につきましては、開始から六時間後に予定している《放送》にて発表させていだきます。 ご自身の名前が名簿に掲載されていなかったとしても、どうか慌てないようお願いします。 バトルロワイアルの進行にタイムリミットはありません。生存者が一人になるまで、ゲームは続きます。 ゲーム中では、途中経過の報告として六時間ごとに会場に放送を流します。担当は私と、こちらの遠藤勇次。 内容は、その時点での脱落者――死亡者の告知と、《禁止エリア》の発表になります。 《禁止エリア》について説明します。お手元の《地図》をご確認ください。 そちらに掲載されている場所が、あなた方がこれから向かう現地、バトルロワイアルの会場です。 線で複数のエリアに区分けされているのがわかるかと思いますが、放送のたびにそのエリアを三つ、指定していきます。 指定されたエリアは、多少の時間差を設けた後《禁止エリア》となり、立ち入り禁止区域となります。 もし万が一、あなた方がその禁止エリアに踏み込んだ場合には…………その《首輪》が、爆発します』 インデックスがモニター越しにこちらの首を指し――上条当麻はゾッとした。 ほとんど無意識のままに、左の壁にあった鏡を見やってしまう。 そこにははっきりと、自分の驚きに塗れた表情が映っていた――いつの間にか首に嵌められていた《首輪》と共に。 『左手にあります鏡にてご確認ください。あなた方全員に嵌めたその《首輪》。それには爆弾が埋め込まれています。 あなた方を縛る枷と考えてください。我々はいついかなるときであっても、その首輪を起爆させることが可能です。 もっとも、よほどのことがない限りはそのような真似はいたしません。 禁止エリアに踏み込んだ際に自動起爆するもの――と、基本的にはそういう認識でいてください。 では続きまして、他の荷物――《デイパック》の中身についても説明しておきましょう。 その中には、殺し合いに有用な物資が多数収められています。 腕時計や懐中電灯、現在位置を知るためのデバイス、食料に水、絆創膏やガーゼといった応急処置セットなどです。 それら、全参加者共通の物資とは別に、各人に一個から三個までの割合で《ランダム支給品》が入っています。 これは人によって異なり、多く場合は刀剣や銃器などといった人殺しに有益なものが割り当てられています。 なにが入っているかは、後ほどご確認ください。分配の仕方に作為はありません。 有益なものが入っているか無益なものが入っているかは、各々の運しだいと言えるでしょう。 舞台となるのは、あなた方の後方にあります白い扉……そちらを潜った先にある会場です。 今行っている《開会式》が終了しだい、あなた方にはそのデイパックを持ち扉の外に出てもらいます。 ……バトルロワイアルのルールについては、これで一通りの説明を終えます。 では最後に、このバトルロワイアルを勝ち抜いた際の特典について――遠藤勇次のほうから説明させていただきます』 インデックスは壇上から少しばかり身を引き、代わって遠藤が前に出た。 『ルールについては理解できたか? まあ、いきなりのことで理解が追いつかないのが大半だろうが……安心してくれていい。 そのデイパックの中には、先ほど彼女が説明した内容と同じことを記した冊子が入れられている。 旅のしおりみたいなものだと解釈してくれればいい。覚えが悪ければ後でまた確認してくれ。ルールの把握は大事だからな。 で、だ。バトルロワイアルを勝ち残った最後の一人へ与えられる特権……《優勝賞品》について説明するとしようか。 初めにも言ったが、これはゲーム大会だ。当然、勝利者にはそれ相応の報酬が支払われる。 それはいったいなにか……もったいぶっても仕方がない。ずばり言ってしまおう――《賞金》と、《権利》だ』 遠藤は大仰な素振りでそう唱え、胸元から一枚の紙切れを取り出した。 紙幣とも見えるそれは、しかしよく目を凝らして見ると、偽札であることがわかる。 『見たことがないものがほとんどだろう。世には出回っていない紙幣だからな、ククッ……まあ当然か……。 これはだな、一枚で《1億ペリカ》。言われてもピンとこんだろうが……それだけの価値を持っている。 優勝者には、賞金として《10億ペリカ》。この紙幣が十枚、その場で支払われることになるっ……! ……とまあ、こんな世の中では使えない金を渡されたところで、諸君らにとってのメリットにはならんだろう。 そこで重要なのが、賞金と一緒に与えられる《権利》っ……! これはなにかと言うとだな、《買い物》の権利だ。 フフフ……そう焦るなよ。声を荒げたい気持ちはわからんでもないが、まずは俺の話を聞いておけ。 諸君らが今いる部屋の右、そこの壁にポスターが貼ってあるだろう? それ、引っぺがしてみろ』 上条当麻が右の壁に目をやる。献血のポスターが貼られていた。 セロハンテープで貼られていたそれを、言われたとおり引っぺがしてみると、 「なっ……!?」 ポスターの下には、以下のような記述が為された別の紙が貼られていた。 『 元の世界への生還――1億ペリカ 死者の復活―――――4億ペリカ 現金への換金――――9億ペリカ その他の願い―――――要相談 』 蕎麦屋のお品書きような、ふざけた印刷。先ほどから遠藤が語っているペリカなる単語。 元の世界への生還、死者の復活、現金への換金といった、真の意味での権利。 買い物という言葉を踏まえて考えてみると――優勝という頂を目指す意味が、いよいよ見えてくる。 『それが優勝した際に支払われる10億ペリカの使い道だ。詳しく説明するから見ながら聞けよ? まず自分が優勝した後、元の暮らしに戻るために必要な費用……これが1億ペリカ。 ただ優勝するだけじゃ家には帰れない……優勝して掴んだ賞金を、ちゃんと使わなきゃいけないのさ。 まあ、かかる費用はたった1億。賞金総額の一割だ。段取りは踏まなきゃならんが、優勝と生還は同義と思ってくれていい。 そしてのその下……ここに疑問を思った者も多いかもしれんが、4億ペリカで死人を復活させることができる。 おっと……嘘をつくな、そんな馬鹿な、と言わんばかりのざわめきだな。無理もない……無理もないがよっ……! 可能なのさっ……! 我々帝愛グループにとっては、死者の復活なんてお手の物……! これは絶対的な真実……! 考えてもみろ。我々が諸君らをどのようにしてこの環境に連れてきたのか……最大級の疑問だろう? 我々にはそれを可能にするだけの力がある。いや、力を得たと言ったほうがこの場合は正しいか? とにかく、不可能を可能にすることが、願いを実現させることが……我々帝愛にはできるっ……!』 遠藤は熱く語る。その鬼気迫る演説に、上条当麻は狂気すら感じた。 『なにせ我々は……《金》で《魔法》を買ったんだからなッ!!』 マイクが壊れんほどの意気込みで、遠藤は猛々しく叫んだ。 『ククク……そう唖然とするな。俺が狂言を口走っているだけだとも? それはそれで結構っ……! だが真実……これは真実なのさ。いいか? 魔術ではない、あくまでも《魔法》だ。 諸君らのような曲者に殺し合いを強いる《魔法》。死んだ人間を蘇らせる《魔法》。 我々はそれを金で手に入れた……言わばこれは金の力っ……! 抗えはしないさ……金は絶対だからな。 この死者の復活というのは当然、優勝者が対象を指定することができる。 恋人でも子供でも、親でも友人でも、死体があろうとなかろうと関係ない。誰であろうと蘇らせる。 そう、たとえばバトルロワイアルの中で死んだ、あるいは自分が殺した相手であったとしても……だ。 まあ、その人物を元の暮らしに戻すためにはまた別途1億必要だが……その点はよく計算しておくことだな。 では次、三つ目の現金への換金。これについて説明しておくとしようか……』 ◇ ◇ ◇ 「10ペリカはわずか1円。9億ペリカで現金に換金するとなると……9千万か」 利根川幸雄の部屋。 帝愛グループ最高幹部に属していた彼は、もちろん遠藤が語るペリカの価値を知っている。 その金額が、65人の殺し合いの果てに得られる額として相応かどうかは疑問だった。 しかしここで、遠藤の説明は利根川の知識と食い違う……! 『わかりやすく日本円で説明しようか。1ペリカの価値はここでは10円だ。 つまり10億ペリカというのは実質100億円っ……! 9億換金したとすると、90億持ち帰れる……!」 途端、利根川の表情が凍りつく。 あまりにも膨大……膨大すぎる賞金額だった。 『そこには9億で換金と書かれているが、それはあくまでも、換金できる最大額を示しているにすぎない。 たとえば4億で死者を一人復活、2億で自分と蘇った死者の生還権を得て、手元に4億残ったとしよう。 その残り4億ペリカを現金40億円に換金し、元の世界に持ち帰ることはもちろん可能っ……! ククク……頭ではもう既に、10億ペリカの使い道を検討しているんじゃないか? 大いに結構っ……! また、そこには載っていない別の願いも、金額しだいでは我々が叶えてやることができる。 たとえば故郷の憎いあいつを殺して欲しいだとか、理想の恋人が欲しいだとか、世界の覇権を手にしたいだとか、 《人質》を取り戻したいだとか、帝愛グループに入りたいだとか……このへんは優勝した際、話し合おうじゃないか。 ……ん? ああ、《人質》ね。それはいったい、誰のことを言っているんだろうなぁ? ひとつ注意しておくとだな、こちらの彼女……インデックスは我々帝愛グループの人間じゃあない。 このバトルロワイアルを取り仕切る上で白羽の矢が立った、特別ゲストと言うべきか。 彼女以外にも、そういった《ゲスト》がいないとは断言できないが……ま、当分は俺と彼女が司会進行を務める』 インデックスなるシスターの素性など、利根川はもちろん知らない。 遠藤という男が語る帝愛グループの名前すら、彼にとっては疑わしいほどだった。 『……さて。これで一通りのルールは説明し終えたんだが……ここまででなにか不明な点はあるか? 質問や意見を募りたいところだが、さすがに65人全員からそれを聞いているだけの暇はない。 よって、ここは一人……! 先着一名のみ、我々とじかに言葉を交わすチャンスを与えようじゃないか……!』 遠藤の挑発的な言動に、利根川の表情が険しくなる。 『諸君らの後ろにある、その扉。その扉を一番最初に開いた者のみ、この壇上に上れる……というのはどうだ?』 こちらを小馬鹿にしているとしか思えない提案。 利根川は直接物申してやろうと思い立ち、後方のドアに手をかけた。 ノブを捻り、これを開こうとする――が、開かない。 鍵でもかけられているのか、そのドアはびくともしなかった。 「おい、話が違うじゃないか――」 と利根川がまたモニターのほうに振り返ると、壇上には既に、彼よりも早く別の参加者が躍り出ていた。 ◇ ◇ ◇ 「透華!」 天江衣の部屋で声が上がる。 壇上に現れたのは、彼女の従姉妹にして親友である――龍門渕透華。 白を基調とした服装に、癖のある金髪、凛としたお嬢様としての佇まいが、モニターの中で映えた。 知り合いの登場に、天江衣の顔がパァーっと明るくなる。 透華なら、透華ならきっと、あの髭面になにか言ってくれるに違いない。 そんな淡い期待を胸に、天江衣は爛々と目を輝かせた。 モニターの中で、龍門渕透華と遠藤が睨み合う。 インデックスは無機質な視線で彼女を見つめている。 一秒、二秒と待っても、誰も声をかけようとはしなかった。 十秒が過ぎようとしたところで、ようやく、 『ウェルカム!』 遠藤が透華に向けて、嬉々とした顔でそう言葉を発した。 『ウェルカム……! ようこそ……ようこそ勇者よっ……!』 『な、なんですの? 気味の悪い……気安く触らないでくださいましっ』 馴れ馴れしい態度で手を引こうとする遠藤を、龍門渕透華はあからさまに毛嫌いした。 遠藤は龍門渕透華を壇上の一番目立つ位置まで誘導する。 『まあまあそう硬くならずに。まずは自己紹介。名前と所属でも教えてもらおうかな?』 『……龍門渕高校二年、龍門渕透華ですわ。あなた方に一言申し上げたく、ここまで参りました』 『ほう、一言。いったいなにを申し上げてくださるのかな?』 『こんな馬鹿げた茶番劇は、今すぐおやめなさい!』 臆すことなく、その指先を遠藤に突きつける龍門渕透華。 厳格な姿勢でもってして、遠藤たちバトルロワイアル主催者たちを律しようとする。 『わたくしだけならまだしも、わたくしの大切な家族まで巻き込もうだなんて……許しがたいことですわ。 叶うことなら、バトルロワイアルと言わず今すぐこの場であなたに天誅を下してさしあげたいところでしてよ』 自らの立場がわからない上での蛮勇、などではない。 彼女は彼女で、自身の首に嵌められている枷の意味を正しく捉えている。 それを押してでも、大切な家族を危険に巻き込む輩は許せない……と、そんな意思が窺い知れた。 『ククク……勇敢なお嬢さんだ。自分の立場も弁えず、その家族とやらのためにここまでっ……!』 『よほどのことがない限り、でしたわよね? お誘いもそちらから。せっかくの機会、言いたいことを言わせてもらいますわ』 『なるほどなるほど。ま、その程度で気分を害しはしないがね。だが、ルールを破ったというなら話は別だ』 遠藤は、笑う。 悪趣味に、下卑た面持ちで、女性に対してこの上ないほどイヤらしく、凶悪に顔面を歪ませる。 『家族まで巻き込もうだなんて……透華さんはさっきそう言ったね。どうして、ここに家族がいるだなんて……? もしかして名簿を確認したんじゃないかな……? まだ開けてはならない、そう言ったはずの封筒を開けて……!』 にやにやと、龍門渕透華の表情が青ざめていくのを楽しむように。 遠藤はその身を徐々に徐々に、壇上から退けつつ笑う。 モニターには既に、激昂する龍門渕透華の姿しか映されてはいなかった。 『お、お黙りなさい! どんな脅しを受けようと、衣はわたくしが絶対に――』 ボンッ、という盛大な破裂音。 モニターが血の赤で染まった。 龍門渕透華の首から上が、真っ赤に染まっていた。 龍門渕透華の首から上が、真っ赤になってなくなった……。 ◇ ◇ ◇ 「クククッ……こりゃまた、実際に爆発させてみると……なかなか……すごいな……!」 壇上、遠藤勇次は首から上が爆散した龍門渕透華の死体を見下ろしながら、ある種の感動を覚えていた。 先ほどの爆破の瞬間、それは64名の参加者の目にもしかと映ったことだろう。 脅迫概念を押し付ける方法としては、これ以上のものはない。 なにより、たまらない。 この、《見せしめ》という瞬間は――。 「理解いただけたかな? 諸君らの首輪に埋め込まれた爆弾はなかなかの威力だろう。 首の皮が破れるといったレベルではない……首から上がまるごと木っ端微塵になる。 死ぬにしてもそんな無残な死に方はしたくないだろう? なら、逆らわないことだ……!」 カメラに向かって、遠藤は言う。 小奇麗だったスーツはいつの間にか、赤い水玉模様で彩られていた。 龍門渕透華の返り血……だった。 「では、これよりバトルロワイアルを開始します。あなた方がいるその部屋がスタート地点です」 「五分以内にそこから退室してくれ。退室しない場合はこちらのほうで強制的に『飛ばす』。なにを、とは言わんが」 「……首ではない、と補足しておきましょう。なんにせよ、五分後には全員が現地に立つことになります」 「荷物を持っていくのを忘れるなよ。それはとても大事なものだからな」 「忘れた場合は荷物も一緒に飛ばしますので、どうかご安心を」 「この映像もそろそろ終了だ。次に俺たちの声を聞けるのは六時間後……しかしそのときの人数ははたして何人か……!」 「最終的に、我々の顔を再見できるのはただ一人となるのでしょうが……みなさん、どうぞ奮戦を」 インデックスの言葉を最後に、プツン、とモニターの電源が切れた。 64名の部屋に設置されていたものがすべて、一斉に。 各々はこの《開会式》の感想を胸に、現地へと赴く。 誰一人として逆らえず、《主催者》の言葉に唯々諾々と従うがまま。 アニメキャラ・バトルロワイアル3rd――――――――開戦である。 【龍門渕透華@咲-Saki- 死亡】 【残り64人】 ■『主催』 【帝愛グループ@逆境無頼カイジ Ultimate Survivor】 ■『司会進行』 【遠藤勇次@逆境無頼カイジ Ultimate Survivor】 【インデックス@とある魔術の禁書目録】 ■『バトルロワイアルのルール』 【原則】 64名の参加者が残り一名になるまで殺し合う。 【スタート時の持ち物】 各人に支給されたデイパックの中身は以下の通り。 地図、名簿、食料、水、メモ帳、筆記用具、ルールブック、デバイス、腕時計、懐中電灯、 応急処置セット(絆創膏、ガーゼ、テープ、ピンセット、包帯、消毒液が詰められた救急箱)、ランダム支給品(各人1~3個)。 【名簿について】 64名中、52名の参加者の名前が記載されている。 未掲載の12名については、第一回放送の際に発表。 龍門渕透華の名前は最初から掲載されていなかった。 【ルールブックについて】 ルールが書かれた小冊子。開会式中でインデックスが語った内容とほぼ同一。優勝特典についても記されている。 【デバイスについて】 現在自分がいるエリアがデジタル表記で表示される機械(【A-1】といった具合に)。方位磁石としての機能も兼ね揃えている。 【禁止エリアについて】 六時間に一回の頻度で行われる放送ごとに、三つずつ増えていく。 参加者が禁止エリアに踏み込んだ際、首輪が起爆する(爆破までに時間差や警告があるかどうかは不明)。 【優勝者への特権について】 優勝者には賞金として10億ペリカ、そしてその賞金で買い物をする権利が与えられる。 ペリカの使い道は以下の通り(これはルールブックにも記載されている)。 ・元の世界への生還――1億ペリカ ・死者の復活―――――4億ペリカ ・現金への換金――――9億ペリカ ・その他の願い―――――要相談 ※1ペリカ=10円。10億ペリカ=100億円。
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+←目次 FFDQバトルロワイアル3rd概要 キャラクター・出典 ・参加者 ・主催者 ・その他のキャラクター 特徴 支給品 書き手 死者スレ ラジオ 用語事典(ネタバレ含む) 外部リンク■支援サイト ■スレッド FFDQバトルロワイアル3rd 最終更新日:2021-06-09 以下、各項目へルーラ 概要 キャラ 特徴 支給品 書き手 死者スレ ラジオ 用語事典 外部リンク 概要 通称はFFDQ3rd。FFDQ@2ch掲示板に存在するロワスレ。 ファイナルファンタジーシリーズとドラゴンクエストシリーズのキャラクターを動かし、 バトルロワイアルをさせる企画。現在したらばに死者スレが出来ている。 更にお絵描きBBSやラジオも存在している(下記外部リンク参照)。 ルールと参加者リストは【こちら】へ。 また3rdの以前にも、FFDQ板には、 FFDQバトルロワイアル FFDQバトルロワイアル 2ndEdition FFDQバトルロワイアル 番外編 という企画が存在しており、これにFFDQ3rdを加えて「FFDQロワシリーズ」と総称する。 因みに参加している無名キャラの数は3rdがトップである。 シリーズに関しての詳しい解説は【こちら】 尚、DQロワ、FFロワの両企画とは一切関係は無い。 キャラクター FFとDQから選りすぐられた139人のキャラクターが、 決められた舞台で殺し合いをするという、非常にボリューム満点のロワスレである。 ・出典 参加キャラはFFシリーズとDQシリーズを合わせた計22作品から選ばれている。 だが企画開始時点で発売されていなかったFF12、FF7AC、DQ8のキャラは参戦せず、 他にも外伝的過ぎるが故に、チョコボスタリオンやチョコボレーシング、不思議のダンジョン系列のゲームからの参戦は無い。更に漫画、アニメ、小説、ドラマCDのキャラも参戦していない。FFCC(クリスタル・クロニクル)やFFUSA、FF外伝聖剣伝説(聖剣1)も不参加である。 MMORPG(オンラインゲーム)であるFF11も2以降の聖剣の様に板違いの為参加不可能。 当時情報すらなかったCCFF7(クライシス・コア)やDCFF7に関しては最早言うまでも無い。 また、いただきストリートやキングダムハーツ、エアガイツの影響も一切無い。 ・参加者 特色として、まず大勢の無名キャラの存在が挙げられる。 他、名前はあれど決まった個性が無いモンスターキャラなど、書き手には 手探りだろうキャラが多い。これは初期作品のメインキャラも該当したりする。 FF・DQ共に初期のゲームほど、キャラがあまり喋らない(セリフ量が少ない)。 つまり性格設定などを、個々のプレイヤー=作者の想像に委ねる面が大きい。 ロワの旧作キャラが新作キャラより総じて無口かというと別にそうでもない。 原作にしっかりと存在する人物像・背景に基づいて描かれる登場人物と、 無名キャラを始めとする、半ばオリジナルのキャラクターとして確立していく登場人物。 この両者が、同じ舞台に並存・混在するのが、FFDQロワの面白さの一つだろう。 あと年齢層が老若男女わりと満遍なく揃っている。これも特色と言えばそうかも。 ・主催者 FF8出典のラスボス「魔女アルティミシア」が主催者となっている。 実は2ndでも黒幕として抜擢されていた。 ロワ中では、放送時に擬似映像でわざわざ空にご降臨なされて死者の説明をするという 意外にアグレッシブな一面を見せているが、参加者はそれに苛々を募らせるばかりである。 未だ真の目的は不明。 ・その他のキャラクター アルティミシアの部下達、特にティアマトが運営を担っている。 やや参加者に近い者としては、開幕前の見せしめとなってしまったマリア(FF2)、 支給品という立場で登場した犬のアンジェロ(FF8)、そして ひょんなことから生まれた参加者アリーナの分身(通称アリーナ2)などが存在する。 他、度々ギルダーの脳裏をよぎるサラ姫(FF3)のように、厳密にいえば登場人物ではないが、参加者の回想シーンに名前だけが出てくる人々というのも何名かいる。 また、企画作成段階の投票での集計時に忘れられたリック(DQ4)というキャラがいる。 当然集計時に忘れられていたために幸か不幸か不参加扱いとなってしまった。 実はリックへ投票した人と集計をしていた人は同一人物である。 ちなみにリックが参加していた場合、3rdの参加者はぴったり140名となっていた。 特徴 首輪システムを採用し、他のロワスレで存在する禁止エリアシステムが存在しない。 これはロワ内の時間軸で一日経過後、キャラが別のステージへ移動しなければならないというイベントが発生する為である。 その為、日の出の描写が行われる前に次のステージを決定する投票などが行われる。 一日目のステージはDQ3出典のアリアハン、二日目はFF3出典の浮遊大陸である。 また、元になったゲームのシステム上魔法が存在するのだが、回復魔法に至っては大幅にその威力が抑制されており、その威力をめぐっての議論が行われることもしばしばある。 勿論攻撃魔法に関しても抑制は存在するが、回復魔法ほどではない。 というか作中では地形が変わってしまうほどの魔法や技がいくつも見られ、実は攻撃面における制限はないのではないかとも囁かれている。 スレッドは投稿用スレッド(本スレと表記される)と雑談スレに分かれている。 他にも様々な展開を見せているが、死者スレは外部スレという壁の為か勢いに欠ける。 支給品 3rdでの名簿は顔写真付き、死んだ人間の名前には赤い線が引かれる安心設計である。 ランダムアイテムは1個から最大3個まで入っているのが大きな特徴。 有能なものが3個入っていれば最高だが、ハズレが最低一つは入っている可能性が高い。 最悪なのはハズレ品が1個の場合。例えばセージのアイテムはハリセン1本のみであった。 その他は大体のロワと同じである。強いて言えば「ザック」に入っているらしい。 因みにFFDQという作品の特性上、そしてロワという状況の中の特性上、 勿論「戦闘に使えない≠ハズレアイテム」という図式が存在する。 悟りの書は賢者覚醒フラグを持っているし、ひそひ草はデールによって有効活用された。 更にキャラクターの行動に彩を添えた物として番傘やビアンカのリボンも挙げられる。 ついでに完璧なハズレだと思われていた猫耳&シッポアクセもロザリーによって昇華した。 一方でメテオを呼び寄せる黒マテリアや、全回復アイテムのエリクサーが10個(しかも1セット扱い)など、 一歩間違えればバランスが崩壊するほどの強力アイテムが目白押しである。 また、バグアイテムのえふえふや、攻略本など、色々な意味でインパクトが強烈なアイテムも存在する。 これらのアイテムは制限されていないが、不思議と話をぶち壊すようなことはほとんどない。 原作、特にDQの作品の出展で「伝説の武具」が存在する。 これは主に「ロトの○○シリーズ」と「天空の○○シリーズ」を指す場合が多い。 伝説の武具は選ばれし者(大体が「勇者」)のみが装備可能な強力なアイテムである。 故に武具自体に神秘性も存在しており、物語を盛り上げることが多い。 なお、ロワ中の悟りの書は「賢者の素質を持つ者しか読めない」という設定だが、 これは出展元とロワ中のフラグの整合性を調整するための辻褄合わせと思われる。 実際DQ3中にて、特定のPTキャラが悟りの書を使用出来ないという仕様は存在しない。 他にも特徴的なのが「ガーディアン・フォース」通称GFの支給である。 FF8からの出典で、FF8のキャラクターはこれがないと魔法が使えない。 GF自体は召喚獣のようなもので、ルールが確立以前には度々議論を起こした。 現在ではテンプレートが作られて問題は沈静化している。名無しさんに感謝。 なお、今回エントリーしていない作品からのアイテムが支給品に入っていることがある。 DQ8出典の「錬金釜」やトルネコの不思議のダンジョン出典の「分裂の壷」等、 他にも「飛び付きの杖」や「引き寄せの杖」もトルネコ~からの登場である。 また、サガやスターオーシャンといった、スクウェア、エニックスのRPGからの出典、 DQの元ネタと言われるウィザードリィからの出典、はたまた女神転生といった、FFDQとは関係が薄い作品からの出典も見受けられる。 現実世界からの出典は少なく、スパスやマシンガンなどのゲーム中に出て来る銃器はそちらが出典となっている。 支給品も参加者のようなものというような考え方が一部にあり、 如何に出番の無い支給品に出番を与えるか、試行錯誤しているような節も見受けられる。 書き手 FFDQシリーズの書き手は一貫して全てが名無しである。 トリップを付けることも無く、ただ名前欄には作品のタイトルが載せられる。 たまに偽者が現れたりして混乱するが、それ以外では何故か殆ど問題は無い。 予約制度も無く、投下宣言も強制していないので突如として作品が投下される。 だが予約が無いことで、常に先の見えない作品が投下されるメリットを持っている。 死者スレ FFDQロワでの死者スレの歴史は浅い。 3rd運営中にアケロワの真似をした、それだけである。 だがアケロワのそれとは違い、 「雑談スレ風味で、死んだ参加者同士を駄弁らせる」 といった方向性のネタスレに展開していった。以下はその例である。 マリア@FF2「どうも~、いきなり主催者に殺されちゃったリーダーのマリアと」 マリア@DQ5「殺され方を忘れたくて仕方がないサブリーダーのマリアで」 「「2人合わせてWマリアで~す!」」 ラジオ ラジオのMC「エド」が送るアケロワ、ゲサロワの後に始まった三つ目のラジオである。 3rdの話題、名無しとの間接的対話などのコーナーで占められている。 全体的にグダグダだが、本人や名無しもそれを楽しんでいる様子が伺える。 実はアケロワとゲサロワのMC達とは意気投合している。 アケロワのラジオ「ぼんくらじおアケロワ編」にゲスト参加したことがあり、 ゲサロワのMC「SRS」を何度かゲストとして召喚したこともある。 また「エド」というコテは「ぼんくらじお~」のMC「六代目」直々の命名である。 名前の由来は単純明快。エフエフドラクエのラジオのMCだから、という事である。 当初は「穢土」というコテだったが、読めないリスナーが続出。晴れて片仮名となる。 不覚にもスナック菓子を食べていて怒られた事があった。 常連リスナーの某絵師のイラストが特に好きらしい。ファンだと公言していた。 意外にFFDQ(特にFFの)ネタに疎く、キャラの容姿をリスナーに尋ねた事もあった。 時々本編を音読する事がある。壊れたデールのセリフを読んだ事もあった。 たまにとんでもない漢字の読み間違いをする。渦中を「うずちゅう」、破綻を「はじょう」等。 なお彼はルールに則って名無しで作品を投下していた事がある。 現在は不明。だが現在も投下している可能性も否めない。 しかし一つだけ、エドの作品だと確定している作品が存在する。 実は最初は録音した音声をUPするという非常に珍妙な方法をとっていた。 だが「生放送スペシャル」から一転、ねとらじを使用した通常の運営に移行する。 用語事典(ネタバレ含む) 用語集もどき(あだ名ほか) FFDQバトルロワイアル3rdの登場人物アリーナ2(アリ2、ワリーナ) ギルダー サラマンダー リュカ(DQ5主人公) 官能小説 PL 魔女騒動 無名キャラ ユフィのあれ 外部リンク ■支援サイト FFDQバトルロワイアル3rd編集サイト(まとめサイト) FFDQバトルロワイアル 保管庫@モバイル(携帯版まとめサイト) FFDQロワ用板(したらば避難所)あなたは しにました(避難所にあるFFDQロワ3rd死者の雑談ネタスレ) 保管庫(上記とは別所にある避難所スレ。SSの仮投下などに使う) FFDQバトルロワイアル3rd イラストBBS(お絵かき掲示板) FFDQBRicons(アイコン) ロワらじ(ラジオ専用したらば) ■スレッド FFDQバトルロワイアル3rd FFDQバトルロワイアル3rd PART2 FFDQバトルロワイアル3rd PART3 FFDQバトルロワイアル3rd PART4 FFDQバトルロワイアル3rd PART5 FFDQバトルロワイアル3rd PART6 FFDQバトルロワイアル3rd PART7 FFDQバトルロワイアル3rd PART8 FFDQバトルロワイアル3rd PART9 FFDQバトルロワイアル3rd PART10 FFDQバトルロワイアル3rd PART11 FFDQバトルロワイアル3rd PART12 FFDQバトルロワイアル3rd PART13 FFDQバトルロワイアル3rd PART14 FFDQバトルロワイアル3rd PART15 FFDQバトルロワイアル3rd PART16 FFDQバトルロワイアル3rd PART17 FFDQバトルロワイアル3rd PART18 FFDQバトルロワイアル3rd PART19 FFDQバトルロワイアル3rd PART20現行スレ! 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【参加者名】破天荒王子 【トリップ】◆Fe3NifTDyM 【所属ロワ】kskアニメキャラバトルロワイアル 【ロワ内性別】 【外見設定】ロリ二人なら背に乗れそうなくらい大きなカナブン 【特徴その他】 【書き手紹介】 【登場話:話】
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【参加者名】うっかりゲリラ突撃犯 【トリップ】◆EFl5CDAPlM 【所属ロワ】kskアニメキャラバトルロワイアル 【ロワ内性別】女 【外見設定】中トトロパジャマのロリスバル@魔法少女リリカルなのはStrikerS【特徴その他】 【書き手紹介】 【登場話:話】
https://w.atwiki.jp/animerowa-4th/pages/16.html
アニメキャラバトルロワイアル4thにおける地図
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キャラクター別 所持品リスト (172話時点) 【けいおん!】 名前 所持品 平沢唯 武田軍の馬@戦国BASARA 秋山澪 縄@現地調達 田井中律 - 琴吹紬 - 平沢憂 基本支給品一式、ギミックヨーヨー@ガンソード、騎英の手綱@Fate/stay night、拳の包帯、おもし蟹@化物語、日記(羽ペン付き)@現実、桜が丘高校女子制服、カメオ@ガン×ソード、COLT M16A1/M203(突撃銃・グレネードランチャー/(20/20)(1/1/)発/予備40・10発)@現実、包帯と消毒液@逆境無頼カイジ Ultimate Survivor、双眼鏡@現実(現地調達)、通信機@コードギアス反逆のルルーシュ、遠坂凛の魔力入り宝石@Fate/stay night×10個 中野梓 - 【咲-Saki-】 名前 所持品 竹井久 - 天江衣 チーズくんのぬいぐるみ@コードギアス 反逆のルルーシュR2、レイのレシーバー@ガン×ソード、麻雀牌セット 福路美穂子 支給品一式、レイニーデビル(左腕)@化物語、大包平@現実、童子切安綱@現実、燭台切光忠@現実、中務正宗@現実、雷切@現実、和泉守兼定@現実 池田華菜 - 加治木ゆみ - 東横桃子 デイパック、基本支給品(-水1本)、FN ブローニング・ハイパワー(自動拳銃/弾数15/15/予備45発)@現実、果物ナイフ@現実(現地調達)、FENDER JAPAN JB62/LH/3TS Jazz Bass@けいおん!、通信機@コードギアス反逆のルルーシュ、蒲原智美のワゴン車@咲-Saki-(現地調達)、小型ビームサイズ@オリジナル(現地調達) 【新機動戦記ガンダムW】 名前 所持品 ヒイロ・ユイ 基本支給品一式、コルト ガバメント(自動銃/2/7発/予備7x5発)@現実、M67破片手榴弾x*********@現実(ファサリナとはんぶんこした)、B-2と記された小さな紙切れ@現実、ゼロシステム@新機動戦記ガンダムW、『ガンダムVSガンダムVSヨロイVSナイトメアフレーム~戦場の絆~』解説冊子、シャベル@現実 デュオ・マックスウェル 基本支給品一式×2、フェイファー・ツェリザカ(弾数5/5)@現実、15.24mm専用予備弾×93@現実、、BMC RR1200@コードギアス 反逆のルルーシュR2、デスサイズのパーツ@新機動戦記ガンダムW、メイド服@けいおん!、首輪×2 張五飛 基本支給品、デイパック、ラッキー・ザ・ルーレットの二丁拳銃(4/6)@ガン×ソード、干将・莫耶@Fate/stay night、防弾チョッキ@現実、ファサリナの三節棍@ガン×ソード、ゼロの仮面とマント@コードギアス、USBメモリー@現実 ゼクス・マーキス 基本支給品一式、真田幸村の槍×2、ペリカの札束 、おもちゃの双眼鏡@現地調達、その他デパートで得た使えそうな物@現地調達 トレーズ・クシュリナーダ 基本支給品一式×2、片倉小十郎の日本刀、マント、薔薇の入浴剤@現実 一億ペリカの引換券@オリジナル×2、純白のパンツ@現実、千石撫子の支給品0~2(確認済み)、千石撫子の首輪、ゼロの仮面@コードギアス 反逆のルルーシュR2 リリーナ・ドーリアン - 【戦国BASARA】 名前 所持品 伊達政宗 基本支給品一式(ペットボトル飲料水1本、ガーゼ消費)、六爪@戦国BASARA、不明支給品1(武器・確認済み)、田井中律のドラムスティク×2@けいおん! 真田幸村 - 織田信長 基本支給品一式、物干し竿@Fate/stay night、桜舞@戦国BASARA、マシンガン(エアガン)@現実、予備マガジン91本(合計100本×各30発)、予備の遮光カーテンx1、マント用こいのぼりx1、電動ノコギリ@現実、トンカチ@現実、その他戦いに使えそうな物x? 明智光秀 基本支給品一式×8、信長の大剣@戦国BASARA、九字兼定@空の境界、ランダム支給品0~2個(未確認) 、バトルロワイアル観光ガイド 、下着とシャツと濡れた制服、ブラッドチップ・2ヶ@空の境界、桜が丘高校軽音楽部のアルバム@けいおん!、モンキーレンチ@現実、ニードルガン@コードギアス 反逆のルルーシュ 、桃太郎の絵本@とある魔術の禁書目録、2ぶんの1かいしんだねこ@咲-Saki-、法の書@とある魔術の禁書目録、忍びの緊急脱出装置@戦国BASARA×2、軽音楽部のティーセット、シアン化カリウム入りスティックシュガー×5、特上寿司×20人前@現実、 さわ子のコスプレセット@けいおん!、 桜が丘高校の制服@けいおん!、ジャンケンカード@逆境無頼カイジ Ultimate Survivor×十数枚(グーチョキパー混合)、ナイフ 本多忠勝 - 片倉小十郎 - 【とある魔術の禁書目録】 名前 所持品 上条当麻 支給品一式×2、スフィンクス@とある魔術の禁書目録、アーサー@コードギアス 反逆のルルーシュR2、あずにゃん2号@@けいおん!、不明支給品(1~3、確認済) 、バールのようなもの@現地調達 御坂美琴 - 白井黒子 基本支給品一式、スタンガン付き警棒@とある魔術の禁書目録 一方通行 基本支給品一式、缶コーヒー×13、ランダム支給品×1(確認済み) 月詠小萌 - 海原光貴 支給品一式、S&W M686 7ショット(7/7)in衝槍弾頭 包丁@現地調達 、黒曜石のパワーストーン@現地調達、コイン20束(1束50枚)、大型トランクケースIN3千万ペリカ、衝槍弾頭予備弾薬35発@とある魔術の禁書目録、洗濯ロープ二本とタオル数枚@現地調達 、変装用の護符(加治木ゆみ)、加治木ゆみの首輪、変装用の衣類、蒼崎橙子の人形@空の境界 【Fate/stay night】 名前 所持品 衛宮士郎 基本支給品一式、カリバーン@Fate/stay night、特上寿司×20人前@現実 セイバー - ※ デイパック、及びその装備品はD-5/政庁7F・情報管理室の床に放置 アーチャー 基本支給品一式、不明支給品×1(確認済み)、臙条家の鍵@空の境界、虎竹刀@Fate/stay night 、聖骸布X2@Fate/stay night バーサーカー 長曾我部元親の碇槍@戦国BASARA ライダー 基本支給品一式×3、ライダーの眼帯、不明支給品x0~5、眼鏡セット(魔眼殺しの眼鏡@空の境界 を含む)@アニロワ3rdオリジナル、天の鎖(エルキドゥ)@Fate/stay night、デリンジャーの予備弾薬@現実、 ウェンディのリボルバー(残弾1)@ガン×ソード 、参加者詳細名簿@アニロワ3rdオリジナル、デリンジャー(0/2)@現実 キャスター - 【空の境界】 名前 所持品 両儀式 基本支給品一式、ルールブレイカー@Fate/stay night、首輪、ランダム支給品0~1 黒桐幹也 - 浅上藤乃 基本支給品一式、軍用ゴーグル@とある魔術の禁書目録、拡声器@現実 荒耶宗蓮 - ※ デイパック、及びその装備品はD-5/政庁7F・情報管理室の床に放置 玄霧皐月 - 【ガン×ソード】 名前 所持品 ヴァン 基本支給品一式、ヴァンの蛮刀@ガン×ソード、調味料×大量、徳用弁当×6、1L入り紙パック牛乳×5 レイ・ラングレン 基本支給品一式、デイパック、レイ・ラングレンの銃@ガン×ソード、ドラグノフ@現実(10/10)、GN首輪探知機@オリジナル、麻雀牌@咲×31個、平バール@現実 カギ爪の男 - ファサリナ 基本支給品一式、ゲイボルグ@Fate/stay night、ランダム支給品2個(確認済み)、M67破片手榴弾x*********@現実(ヒイロとはんぶんこした)、軽音部のラジカセ@けいおん(こっそりデイバックに入れた) プリシラ - 【逆境無頼カイジ Ultimate Survivor】 名前 所持品 伊藤開司 基本支給品、シグザウアーP226(15/15+1/予備弾倉×3)@現実、、レイのレシーバー@ガン×ソード、Draganflyer X6(残りバッテリー・15分ほど)@現実、Draganflyer X6の予備バッテリー×4@現実 利根川幸雄 - 兵藤和尊 - 安藤守 - 船井譲次 - 【コードギアス 反逆のルルーシュR2】 名前 所持品 ルルーシュ・ランペルージ 基本支給品一式、ゼロスイッチ(仮)@コードギアス反逆のルルーシュR2、CDプレイヤー型受信端末、リモコン、イヤホン@現地制作、ゼロの剣@コードギアス反逆のルルーシュR2、ミニミ軽機関銃(183/200)@現実 、ゼロのマント@コードギアス 反逆のルルーシュR2、“狐”“泥眼”“夜叉”の面@現実、 サクラダイト爆弾(小)×9、サクラダイト爆弾(灯油のポリタンク)×2@コードギアス反逆のルルーシュR2、盗聴機、発信機×9@現地制作、単三電池×大量@現実、通信機×5@コードギアス 反逆のルルーシュ、アッシュフォード学園男子制服@コードギアス反逆のルルーシュR2、USBメモリ@現実(現地調達)、阿良々木暦のMTB@化物語 枢木スザク 基本支給品一式、ベレッタM1934(8/8)、GN拳銃(エネルギー残量:中)@機動戦士ガンダム00、湿布@現地調達、ノートパソコン@現地調達、赤ハロ@機動戦士ガンダム00、9mmショート弾(22発) C.C. 基本支給品一式、阿良々木暦のマジックテープ式の財布(小銭残り34枚)@化物語、ピザ(残り60枚)@コードギアス 反逆のルルーシュR2、オレンジハロ@機動戦記ガンダム00 ユーフェミア・リ・ブリタニア 基本支給品一式、アゾット剣@Fate/stay night、H K MP5K(SMG/40/40発/予備40x3発)@現実、H K MARK23 ソーコムピストル(自動拳銃/弾数2/12発/予備12x2発)@現実、豪華なドレス アーニャ・アールストレイム - 【化物語】 名前 所持品 阿良々木暦 支給品一式、 デイパック、ギー太@けいおん!、(適当に回収したため何が残っているかは不明、後の書き手にお任せします) 戦場ヶ原ひたぎ 文房具一式、ヘアゴム 八九寺真宵 - ※ デイパックはB-6 海に落ちました。 神原駿河 基本支給品一式、縄@現実 、バーサーカーの岩剣@Fate/stay night 千石撫子 - 【機動戦士ガンダム00】 名前 所持品 刹那・F・セイエイ - ※ 装備、荷物はE-4に散乱。 グラハム・エーカー 基本支給品一式、コルト・パイソン@現実 6/6、コルトパイソンの予備弾丸×30、軍用ジープ@現実、五飛の青龍刀@新機動戦記ガンダムW アリー・アル・サーシェス 基本支給品一式、ガトリングガン@戦国BASARA 残弾数50%、果物ナイフ@現実、作業用ドライバー数本@現実、ガトリングガンの予備弾装(3回分)、ショットガンの予備弾丸×78、文化包丁@現実